Update 47: 開発アップデート：Bloodstainedはどのようにプロシージャル技術を利用するのか

 コメント：

みなさんこんにちは！
IGAです。
日本は寒くなってきて、体調を崩しました。
喉が痛くて声がでません。

という訳で、遅れましたが今回のバッカーアップデートは背景について報告させてもらいます。

まず、背景の表現方法を変えます。
というのも、E3の体験版をプレイしてもらっているところを見ていたのですが、多くの人が足場がどこか、壁なのか通れるのか分からないのを確認しました。
そこで、当たりのある床の側面（手前側）はより明るく、そして、奥側の背景と通れる通路は、より暗く表現するようにしました。
これで、ゲームを遊ぶ上での視認性を上げることができると我々は考えています。
そして、作るうえでの表現方法も変える発言も実はしております。
発売日を遅らせる報告のタイミングで、背景の作り方を変えないと、効率よく良いものが作れないという話です。
詳細は以下のリンクで…。

www.ign.com/articles/2016/10/05/why-bloodstained-was-delayed-to-2018


そこでプロシージャルを使うとお話ししまして、そのことでフォーラムでの心配事になっていたようでした。
ここで我々がどのようなことを考え、また最終的にどのように使用するのかという事を説明したいと思います。


まず、今までの作り方はテクスチャーベースで作れらており、作る人の技量が必要なのとクォリティを上げるためにはどうしても時間がかかってしまいます。
そこで、これからの作り方として、物理ベースに寄せて、そこにプロシージャルを活用することにしたわけです。


じゃあ、プロシージャルってなんだよ？
どこまで何をするの？
という話になりますが、簡単には汚しと壊しを自動で生成するところで使います。


比較画像と動画を用意しました。




画像の方を見てもらいたいのですが、上がプロシージャル前、下がプロシージャル後です。
プロシージャル前は、手描きのカラーテクスチャー（テクスチャーの上の色の情報を重ねるもの）で質感を付けていました。
そのため、色々な部分で同じ模様が連続で出てしまいます。
もし、ここにバリエーションを増やそうとすると、手描きゆえに時間が大きくかかってくることになります。
そしてプロシージャル後です。

今まではテクスチャーに凹凸、影などの情報かいてました（アルベドチャンネルに影・質感・汚し・陰影・凹凸）。


こちらは、自動的に質感と汚しを合成してテクスチャーマッピングしています。
そのため、連続感のない表現を、簡単に効率よく行うことができます。
また、破壊も自動で行うため、同じものを簡単に配置するだけでバリエーションのある背景をつくることができるのです。




比較画像の、赤い丸の部分を見てください。
壊しを表現しているのが分かるかと思います。
そして、緑の丸の部分が、汚しを自動生成して連続感をなくしていることが見て取れます。


やはりハイスペックマシンでタイトルをリリースする以上、このぐらいは表現したいと思っています。
といった感じで、今回は背景の大量生産に向けた新しいやり方についてご報告させていただきました。
来月というか、クリスマス付近のアップデートでは、この技術を使って作られた、新しい背景を見せられたら良いなぁ…。